すごく、社会に出て働きたいと思っている。
辛いことはあると思うし、それがどんな風になのか、も考えちゃうところだけどね、社会人ひが、仕事しとるひが、になりたいと思うのだ。
ただ、覚悟は出来ていないなと思う。
社会人になる準備を、僕はしていないのだ。
武者小路実篤『友情』を読んだ。
野島は最後、手紙で、大宮に対し仕事上での勝負を挑んでいる。
杉子の真意がわかった今となっては、もうそういう風に吹っ切れるしかないのかな、という風に思うけれど、やっぱり仕事と恋愛を秤にかけるという感覚は違う。
例え野島が世界に通用する素晴らしい作家になったって、杉子は振り向きもしなければ彼を受け入れもしない。
大宮を打ち負かすことで、何かが解決するわけではない。
友情も愛情も、そのままだ。
だが、仕事一筋で生きようとする決意が生まれた(テンポラリーなものかも知れないけれど)ことに意味があるのではないかと思う。
それがいいことなのかどうかはよくわからない。
覚悟ね。
ヒゲとボイン、どっちを選びますかなんていう二者択一型の質問には、先程も言った通りどうも答えにくい部分があるけれども。
恋愛との比較を無しにしても、僕は覚悟出来ていないのです。
たくさんたくさん逃げ道を用意しているからです。