のなめブログ

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人と話す恐怖

人と話す恐怖というものが、今年の夏くらいまで続いていた。

思えばこれは、ちょうど大学に入ったあたりから何となく「本当の自分」と「偽物の自分」を意識するようになってしまったことから始まる。

一度自分の二重人格性を意識してしまうと、なかなかその思考から抜け出せなくて、集団に属していても「本当の自分と仲良くしたいのは、この中で誰なのか」などと考えてしまって自然なコミュニケーションが取れなかった。

そのまま僕は、人と関わることが億劫に感じられるようになっていった。

たまたま知り合いを見かけても、自分から声をかけて行こうとは思えなかった。

そして突然人に話し掛けられると、上手く対応がとれずあたふたしていた。

人とコミュニケーションをうまくとれない自分がこわくなって、人と関わることがこわくなった。

人と話す恐怖はまた、人と話さない恐怖でもあった。

誰かに構ってもらったり認めてもらわないと不安になって、またあたふたした。

そういうチョット現実離れした世界からだんだん抜け出すようになっていったのは大学2年生の夏くらいであった。

大学3年生になり就職と向き合わざるを得ない状況になり、再び人と話す恐怖というものを痛感することにはなったが、それも夏休みに「なるべく孤独の時間を少なくしよう」という比較的ハードルの低い、現実的な、身の丈に合った目標を設定することで、なるべく誰かしらと関わっている時間を多くしたために、精神的不安定状態を回避することに成功した。

今日は簿記検定の受験料を送金した。

自分の近い将来の、ある程度の方向性が見えてきたので最近はホッとしているのだ。

僕だって多くの良識ある社会人と同じように、就活なんてしたくないし仕事に対して甘い期待は持っていない。

楽して仕事出来るのは、僕みたいなバカ人間ではないのだ。