朝まで酒を飲むことを伝説のように語る若者を、僕はとてもダサいなぁと思う。
彼らにとってその出来事は「非日常」であり、またそれを聞く人にとっても「珍しいこと」だろうという考えのもと、話すのだろう。
しかしたいていは話のネタになるほど内容の濃いものでもない。
バンドメンバーとバーに行ったりなんかして飲んだり食べたりしていたら朝がきた。
目玉焼きみたいな朝日を眺めていたら降りるべき駅を過ぎていた。
この時間は疲れたキャバ嬢がいる。
ごみ収集車がいる。
しわくちゃのサラリーマンがいる。
おまわりさんがたくさんいる。
カラスやネコがいる。
僕は飲酒に付随する有益な事象よりも、酒そのものが好きなのだと思う。
素敵だとも思うし、二十歳のくせにくそったれだなとも思う。
でも何だかんだ飲む。
不安定な生活は自分で作っているんじゃないか、ちくしょう。