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ミニスカートの誘惑

そもそも僕にとって本当に大事なものはなんだろうか、というようなことを考えていた。

それはこれから先悲しい思いをするのをなるべく最小限にとどめようとするのにつながっていくであろうし、ある側面から見たら幸せへの最短距離という風にとらえられるかもしれない。

これは鶏が先か卵が先かみたいな話だ。

つまりそれほど本質的な問題に挑んだのだ。

「さすがにまだ生まれたばかりの20歳、何が自分にとって本当に大事なものかの分別なんて到底見当もつくはずがない。

だから今一番大事だと思えるものを大事にしよう!」

と考えるのはちょっともう幼稚なように思えた。

自分に変革が必要なのだとしたら、それは「大事なもの」をもっと意識することだ。

例えば昔の楽しい思い出を回想してニヤニヤすることは、愚か者のすることではないかもしれない。手段としてそれは、今の僕にとってかなり有効かもしれない。

あとはミニスカートの誘惑にいかに耐えうるかという問題か。

もちろんそれは比喩だけど。