のなめブログ

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恐怖に裏打ちされた存在

今日は書きたいことがあってこのブログを書いている。

お友達バンド、THE HEARTACHERSのライブを観に新宿に行った。

全体的に見て予想していたよりもかなり良くて、演奏も上手くなっていたし曲もよかった。

あれ、ハーテイカーズってこんないいバンドだったっけ、と思わせるような、そんなステージだった。

言いたかったことはそれではない。

彼らの対バンがかっこよくて、特に最後のSuzie Qという女子高生のローリング・ストーンズなロックンロールバンドが圧巻!

言いたかったことはそれでもない。

日大二高F研の後輩であるカキヌマくんと少し仲良くなれた!

ということでも、

この日1日の間に3人もの人とアドレスを交換した!

ということでもない。

帰りの電車のことである。

この日僕は学校から直接向かうため京王線を使った。

そして自転車の関係で、帰りも府中まで京王線を使わなければいけなかった。

ライブ終了後に僕はハーテイカーズのメンバーやカキヌマくんとラーメンを食べた。

京王線の終電の早さはコアな京王ファンには有名な話だが、僕は何といっても生まれも育ちも中央線というチャキチャキの中央っ子なので、そんな話はきいたこともなく、ぶったまげたのである。

で、00:18の終電に間に合うようにメンバー達にも早めに店を出てもらって、僕は難なく終電の2本前の電車に乗ることに成功したのである。

僕は遅くとも終電に間に合うように帰る能力に長けている。

それは例えば飲み会でみんながオールしようという空気を醸し出している時に発揮される。

僕はAKY(あえて空気読まない)に見せ掛けて、実はただのKY(空気読めない)であり、僕一人であろうとなかろうと終電までには帰るのだ。

書きたかったことというのはこれでもない。

その帰りの電車が下高井戸という駅に着いた時である。

僕は確信した。

今日僕がブログに書くネタはこれだ、と。

これしかないんだ、と。

僕は日本人の曖昧さを好む性格が頭に来るんだ。

中途半端なことに対する異常なまでの執着心にはもううんざりである。

その性格が顕著にあらわれているのが、この「下高井戸」である。

下なのか、高いのかはっきりしろと!

「いやいやお兄さん何をおっしゃるんですか、確かに下ではあるんですが、でも高いんでやんすよ!」

その絶妙なバランスが大事なんだ、みたいなよくわからない姿勢が嫌いだ。

下なら低い!

高いなら上!

というようなことを書いたら、少しは面白くなるんじゃないだろうかと思い、実際はそれほど気になるものでもないけどこれを書こうと思ったのだ。

これが当初僕が書こうとしていたことだが、あるアクシデントによって僕は違うことをメインに書くことになった。

問題は僕が乗った電車と、今一つ素直になれない京王線である。

電車は調布でずいぶん長い間停まっていたし、快速に乗ったはずなのに後から来た電車の待ち合わせをして抜かされたし、何か変だと思ったけどせっかく座れたんだからゆっくりこのまま座って帰ろうと思ったのだ。

僕はここで判断を誤ったのだ。

調布で、後から来た電車に乗り換えればよかったのだ。

数分後に電車は走りだしたかと思うと、次に停車した駅は東府中のはずが全然違う駅。

あれ、急に各停になったのかな。

そしてその2コ次の駅で僕は自分のミスに気付く。

あ、これ調布から路線変わったのか!

僕が新宿から乗ったのは終電の2コ前の電車。

つまり僕が調布に戻るより先にその電車が調布を通り過ぎていたら僕は帰れない!

終電間に合い男、ピンチ。

とりあえず反対側のホームに行って調布に戻らなくては。

しかし反対側のホームは真っ暗。

あ、終電なくなったのか。

帰れないや。

ここは…京王よみうりランド??

どうやって帰ればいいのか。

とりあえず京王線の近くだから京王バス走ってるだろうという僕の淡い期待は、現在0:50であるという事実によって打ち砕かれた。

とりあえず駅の外に出ようとすると、プチアクシデント!

新宿から府中までの電車賃270円では足りないという!

ここで精算の必要性が出てくるわけである。

しかしこの時点で所持金わずか300円足らず。

ここで、もし精算のお金が払えなければ駅から出ることすら出来ず、当然電車もないから移動することも出来ず、駅構内で始発を待とうの会を独りで開催しなければならないという危険を僕は覚悟した。

まあ本当のところを言うとそこまで頭が回らなくて、真っ先に精算機に向かったら不足金額が10円で「10円くらいまけろよな」って独りで(心の中で)言う大会を開催するだけで済んだわけだが。

見事駅からの脱出に成功した僕は、まず駅前のコンビニに寄ってお金をおろそうと考えた。

所持金300円足らずでは何も出来ない。

それから、もしかしたら父親が迎えに来てくれるかも知れないという期待を少し抱いた。

母親はさすがに寝ているが、父親はいつもこのくらいの時間に帰宅しているから、お酒が入っていなければ車で迎えに来てくれるかも知れない。

しかしここで新たな問題である。

携帯電話の電池があと一つしかないというプレッシャーである。

1日に3人もとアドレス交換なんかしたからだ。

一回のアドレス交換につき電池を一つ消費すると考えると、3人と交換したら電池は3つともなくなってしまうはずなのに、奇跡的に一つだけ残されていたということに対してはもはや感謝すべきことかも知れない。

まあこれも帰ってこられたからこそ言えるわけだが。

携帯電話が使えなくなるというリスクを背負った上で父親に電話したがいくら呼んでも出ない。

寝たのか。

ちっ。

ところで改札を出てからこの「ちっ」までの間に相当歩いたが、駅前なのにコンビニどころか光がない。

大きな道もない。

これはさすがに焦る。

コンビニさえあれば!

金がどうにかなって携帯電話の充電もどうにかなるというのに!

いくらよみうりランドがあるからって、他に駅のまわりには何もいらないってことにはならないのではないか。

よみうりランドってそんなにすごいやつなのか。

小金井にだって長崎屋だけじゃなく西友もある。

小金井を例に出すのはおかしいな。

まあいい。

すると真っ暗な中からいきなり大きな道路が現れて、次にセブンイレブンが現れた。

おおセブンイレブン

1年4ヶ月もの間働いてやったお礼に、ピンチの時に僕を助けてやろうというのである。

きっちり手数料210円をとられたものの、2万円もの現金を手にする。

ここがどこだか知らないが、2万円あればタクシーである程度のところまで行けるだろう。

僕はセブンイレブンの店員さんにタクシー会社の電話番号を教えてもらって、携帯電話に最後の力を振り絞ってもらってタクシーを呼んだ。

1人タクシーは初めてである。

僕「いやぁ京王線乗り慣れてなくて(毎日通学で使っているが)、終電逃しちゃったんすよー」

運「そうですかー、それはお気の毒様です」

僕「大惨事ですよまったく」

運「どちらに行ってらしたんですか」

僕「今日はね、友達のライブを観に新宿まで行ってたんです」

運「へえ、ライブですか、有名なんですか」

僕「いやいや、全然有名じゃないですよ、でも、僕もバンドやってるんですけど、僕のライブにも遊びに来てくれるんで、お互い様なんです(意味不明な日本語)」

運「へえ、お兄さんもバンドやってるんですか、どんなジャンルをやるんですか」

僕「僕は60年代のいわゆるロックンロールが好きなんで」

運「へえ、若いのに渋いですね!」

僕「はは、よく言われますけどね」

運「僕も若い頃キャロルに憧れてバンドを組んだことがあったんですよ」

僕「え、本当ですか!?」

と興味を示しているように見えるかも知れないが、僕が一番気になっていたのは料金のメーターである。

あれが増えていく様子は本当に恐ろしい。

しかし真夜中の独りタクシーの運転手との会話は初めての経験で価値のあるものだったし、まあその経験を3500円で買ったと思えば少し高い買い物をしたのとあまり変わらないと思えた。

で、ようやく府中にたどり着き、見事自転車で帰宅を果たしたのである。

ちなみにタクシー内での会話のくだりはまったくの嘘で、実際は何の会話もしていない。

バカ高い買い物である。

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と☆こ☆ろ☆で

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ここ2週間以上女の子からメールを受信していないという事実に気がついた。

いくら女の子にもてない僕でも、ここまではちょっと珍しい。

というかここ1ヶ月のあいだに受信したメールのほとんどは平田からである。

女の子にはこちらから送っても100%の確率で無視されることがわかっているから、例え事務的な質問メールであっても送信がためらわれる。

送るのが怖い。

送られてくるのも怖い。

あれ、女性恐怖症の人と変わらなくね??