のなめブログ

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存在証明‐解説‐

この物語は、「突然、僕は銃殺された。」から始まる。

もちろん本当に銃殺されたら書けないので、フィクションといえばフィクションなのだが、ところどころにメッセージが隠れていて、ある種のエッセイ的な要素も含まれている。

物語に出てくる「デートの女の子」は、ただの友達であると文章中に明言してあり、実際僕は恋愛の対象として意識していない。

この女の子にモデルはいないが、主に大学内の、女友達を象徴した存在であると言える。

それから、僕の中学高校時代の「恋なのに恋じゃないと思い込ませる」くせがいまだに抜けないことを暗示させるが、ここで解説しなければ誰もそんなことわからなかっただろう。

また、女友達と遊ぶだけなのに口臭を気にするところは、律儀なのかただの小さい男なのかそれともその両方なのか、とにかく微笑ましい。

僕はコンビニを出たとたんに銃で撃たれる。

何気ない日常生活の中に突然悲劇がやってくる様は、実際の僕の生活を象徴するものであり、客観視すると芸術性さえ感じられてしまう。

デートの女の子から来たメールは、男にとってこれほど見たくないメールはないと思うのだが、ここ一年間で僕が実際に受信したこのような内容のメールは想像以上に多い(もうほとんど覚えていない)。

とにかく、運が悪い。

物語の中で、僕の死との向き合い方は非常にシュールである。

また、自分が死ぬと周りが悲しむこともわかっているのだが、その悲しみの描き方もシュールである。

インタビューの内容があまりにバカバカしいのは、自分のこれまで歩んできた道を否定しているようにも感じることが出来る。

この物語にオチはない。

彼氏がいないと思っていた女の子と遊びに行こうとして思わぬ悲劇に遭遇し、彼氏がいることが判明した。

しばらくして女の子が彼氏と別れて話が終わるのだが、そのときの僕の心境としては、「この女とは絶対に付き合いたくない」というものだ。

友達だとはいえ、僕は女の子に彼氏がいることを知り死んでまでも悔しい思いをした。

その二人が僕の見守る中別れてしまった。

僕は女の子に好感が持てるだろうか。

死んで、一切女の子と関わることが出来なくなって逆によかったとさえ思えてくる。

こんな女、さっさと僕の前から消えてしまえと。

もう、そんなことばっかりですよ毎日毎日。