あああ。
本は何度も読めとよくいわれる。
何度か読むことで、最初にはなかった気づきがあって面白く、より深みを味わえるとか何とか。
でもやっぱり最初に読んだときのドキドキ感にかえられるものはないような気がして、僕はついつい新しい本を読んでしまう。
一度読んだ本は、それっきりになってしまうことが多い。
そんな僕でもこれだけは読み返した。
夏目漱石『こころ』
盛田隆二『ありふれた魔法』
盛田隆二『夜の果てまで』
えー2回以上読んだ本ってこれだけしかないのね。
『夜の果てまで』は前にもブログで書いたけれど、感動するね。
感動するという表現はこの作品にはミスマッチだけれど、鳥肌が立つというか。
佐藤正午氏の解説がうまいんだな。
僕は鈍感だから、初めて読んだ時には終わり方がよくわからないと思ってしまった。
解説を読んだ瞬間に思わず「あああああああああ」と言ってしまった。
あとがきから先に読んでしまう人がいるけれど、この作品に関してはまず本文を読んでもらって、それから解説を読んでもらいたい。
ページめくる順だな。
人の名前みたくなったな。
でも"ページめくる"なんてへんてこりんな苗字の奴いないな。
今度は白石一文にのめりこむ予定。
既にデビュー作『一瞬の光』でだいぶ惚れ込んだけどね―――