バイトすると何だか空虚になるんだ。
ちゃんと接客できているし、それ以外の仕事もしっかりやっているんだけど、頭ではちっとも仕事のことなんか考えちゃいないんだ。
何か、自分について、人生について、自分の人生について、考えてしまうんだ。
客の前では明るくやっているのに、頭の中は何だか曇っていて、変な感じだよ。
最近またよく考えるようになったのは、価値観が変わったからなんだろうけど、人生における恋愛のポジションについてなんだ。
人によって様々なのはわかっていて、それはその人の生き方が反映されているから干渉しようのないものだとわかってはいたんだけど、せめて自分とその恋人たりうる人の中では、似通ったポジションに恋愛があってほしいなぁと、自然に無意識に勝手に期待していたのだ。
世の中の老け込んだ大人たちの人生における恋愛のポジショニングと、僕のそれがずれているのかもしれないなと考えさせることがあって、最近はその点においてネガティブな前向き思考を模索するので精神的に手いっぱいな状態だ。
僕って昔から小さなことをくよくよと気にする人間であって、しかも正確に言うとそれは小さなことを大きなことと思い違えてしまうが故にくよくよと気にするのであるから、余計に厄介なのだ。
小さなことを気にするんならただの「器の小さい男」だけど、小さなことをおおごとだと勘違いしてしまうのは何というのだろう。
「鈍臭い」かな。
今考えているようなことは、今の自分にとってはおおごとだけど、後々小さなことだと気付くことは間違いない。
だってそうですよ、恋人はマイカーと同じかなんて考えている暇があったら、ガンガンパンクさせて乗り換えてった方が総合して得になるに決まっているんですよ、男ってのは。
じゃないとハゲてきてしまう。
人を信じないのって楽チンなんですよ。
リスクが少ないから。
でも人を信じるってハイリスクハイリターンで難しいんですよ。
愛やセックスの本質ってそこなんじゃないんですか。