僕は今日もセブンイレブンでバイトをする。
パックジュースの品出しという作業はもはや僕の十八番となっている。
パックジュースの品出しをするためにバイトをし、バイトをするために生き、生きるためにパックジュースを出すという黄金比に基づいたトライアングルを描くべく結局何をするのかというと僕はパックジュースを品出しするのである。
何段にも重なったパックジュースのかごをウォークイン(裏の冷蔵庫)から出して、売り場にガラガラと引っ張っていって品出しをする。
終わったらまたウォークインに戻す。
そのウォークインのドアを開けると、ちょっとした段差があって普通にガラガラすると絶対に引っかかってしまい、何段にも重ねたパックジュースのかごが倒壊する恐れがあるのだ。
そこで僕が発見したとある秘策、それは助走をつけて勢いでその段差を通り過ぎるというものだ。
今日は自分の身長以上にもなるパックジュースたちを勢いつけてウォークインに向かってダッシュっしゅ。
ところが車輪が言うことをきかず、がーっと段差をすり抜けてウォークインの中に入るつもりが普通にひっかかってそのままパックジュースタワーが倒壊、何が起こったか理解できない間にバナナ・オレが見事な曲線美を描き床へ着地、まあわかりやすく言えば商品をこぼした。
ついでに足を負傷した。
いつか126円分のいいことがあるさと願いながら中身が半分なくなりボコボコになったバナナ・オレを自費で購入。
金を稼ぎにバイトに行ったはずが何故か金を消費しおまけに負傷。
おまけに結構重症。
バイトの忘年会の日にバイト入ることになった。